全国小学生グループプレゼンテーション大会・ルール


@ 論題は当日発表し、午前中に模造紙と付箋を使ったプレゼンテーションシートを完成させる。シートの作成に当たっては、選手以外の参加を2名まで認める。ただし、あくまで選手が作成することを重んじ、選手以外は最低限のアドバイスや補助のみを行うものとする。


A 模造紙には、論題に対する自分たちの提案をまとめていく。チーム全体で議論をしながら、現状の問題点、提案を実現するための具体的な方策、必要な物資、提案のセールスポイントについて、決められた色の付箋で張る。最後に、カラーペンで、見やすいようにグループ化したり、装飾したりして完成させる。



【プレゼンテーションシートの作り方】

 プレゼンテーションシートは、大きな模造紙と黄・緑・赤・青の4色の付箋を使い、テーマに対する自分たちの案を、模造紙と付箋を使ってまとめていく。チーム全体で話をしながら、今はどうなっているか、何を目的とするか、どのような案にするか、自分たちの案のすぐれている点は何か、自分たちの案によって期待できる点は何か、さらになぜそうするのか、なぜそうなるのかについて、力を合わせて考えてもらう。

 自分たちの考えをプレゼンテーションシートにまとめるときは、役割のきまった黄・緑・赤・青の4色の付箋を使う。付箋は、プレゼンテーションシートに何枚貼ってもいいこととする。また、付箋はメモ用紙としても使えるため、自分たちの考えをまとめたり深めたりするのにどんどん使い、その中から良いものを選んで残していく。さらに、どの色の付箋に書いたらいいかわからない場合は、白色の付箋に書いておいてから色の付箋に書き直しても構わないこととする。

最後に、カラーペンで同じ色の付箋を丸く囲み、模造紙にカラーペンで色をぬったり絵を書いたりして見やすくなるよう工夫して完成させる。


<付箋の役割>

・黄色 自分たちの案の目的を書く。

・緑色 自分たちの案をくわしく説明する内容を書く。

・赤色 自分たちの案のすぐれている点、自分たちの案によって期待できる点を書く。

・青色 なぜそうするのか、なぜそうなるのかの理由を書く。

・白色 どの色の付箋に書いていいかわからない場合のメモ用紙

 

【作業の進め方】

@ 自分たちが考えた種目の名前を、模造紙の上の方にわかりやすく大きく書く。

A 付箋を見やすい場所にまとめる。

B 黄・緑・赤の付箋の下に、なぜそうするのか、なぜそうなるのかの理由を書いた青色の付箋をはりつける。全ての黄・緑・赤の付箋の下に、青色の付箋がある必要はなく、プレゼンテーションをわかりやすくするのに必要な分だけ青色の付箋を使う。

C 自分たちが考えた種目の目的を書いた黄色の付箋を丸で囲み、グループにする。

D 自分たちの案をくわしく説明する内容を書いた緑色の付箋を丸で囲み、グループにする。

E 自分たちの案のすぐれている点、自分たちの案によって期待できる点を書いた赤色の付箋を丸で囲み、グループにする。

F 付箋がはがれないように、セロハンテープではりつける。

G 全体を見やすくするために、カラーペンで色をぬったり絵を書いたりして工夫する。

(例) 「国民の祝日をあと1日増やすとしたら、いつ、何という祝日を作り、その日に何をしますか。ただし、有名な日なのに祝日になっていない日以外で、自分たちが自由に考えた日とします。」




B 試合のフォーマットは、以下の通りとする。

[フォーマット・総試合時間:33分]

先攻ファーストプレゼンテーション                                     4

準備時間                                                                           2

後攻インタビュータイム・2                                            3

準備時間                                                                            1

後攻ファーストプレゼンテーション                                      4

準備時間                                                                            2

先攻インタビュータイム・2                                             3

準備時間                                                                            1

対先攻審査員質疑・1                                                      3

対後攻審査員質疑・1                                                      3

ファイナルプレゼンテーション決定じゃんけん・準備時間      3

先攻・後攻ファイナルプレゼンテーション                            2

先攻・後攻ファイナルプレゼンテーション                            2

 

C チームの人数によって、役割ごとの人員配置は以下の通りとする。

<3名チームの場合>

インタビュータイムで質問する人                   1名

審査員からの質問に答える人                          1名

ファイナルプレゼンテーションを行う人          1名

<4名チームの場合>

インタビュータイムで質問する人                   1名

審査員からの質問に答える人                          1名

ファイナルプレゼンテーションを行う人          2名

<5名チームの場合>

インタビュータイムで質問する人                   2名

審査員からの質問に答える人                          1名

ファイナルプレゼンテーションを行う人          2名



D ファーストプレゼンテーションでは、午前中に作成した模造紙と付箋を使ったプレゼンテーションシートを掲示し、必ずチームメンバーが一度は発言する時間を設けることとする。時間配分は自由。

E インタビュータイムは、相手のプレゼンテーションで十分に理解できなかった点の確認を目的として行う。相手のプレゼンテーションの良さを引き出したり、説明不足を解消したりするような質問を高く評価し、相手を言い負かすような強い質問や、自分の意見を押しつけるような質問は低く評価する。なお応答は、相手チームに質問する人がチームを代表して回答する。制限時間内は自由に質問して構わないが、終了した時点で回答していても打ち切る。質問を早く切り上げても減点はしない。なおこのパートでは、回答についての採点は行わない。

F 審査員質疑は、抽選で選ばれた審査員からの質疑に対しチーム全体で回答をまとめ、代表者1名が回答する。チームメンバーと相談することは禁ずる。

G ファイナルプレゼンテーション決定じゃんけんでは、じゃんけんに勝った側がプレゼンテーションの順番を決められることとする。

H ファイナルプレゼンテーション点では、自分たちの提案の優れている点を、試合中の質疑応答や相手との比較を交えて審査員に訴えられていたかを審査する。ファーストプレゼンテーションの繰り返しになっていたり、自分たちの提案の優れている点だけを伝えていたりしている場合には高得点とはならない。

I プレゼンテーションシート点では、アイデア、理由説明、見やすさ、工夫のなされ方を審査項目とする。なお、プレゼンテーションシート点は、予選の試合終了段階時に審査員全員で審査し、各審査員の点数を全試合共通して加えるものとする

J 試合は、各チームのプレゼンテーションシート点、ファーストプレゼンテーション点、インタビュータイム点、審査員応答点、ファイナルプレゼンテーション点の合計点で審査し、点数上位と判定した審査員の多いチームを勝利と判定する。仮に合計点が同点となってしまった審査員が存在した場合は、@プレゼンテーションシート点、Aファーストプレゼンテーション点、Bファイナルプレゼンテーション点、C審査員応答点、Dインタビュータイム点の順に点数が高かったチームを勝利と判定する。また、点数上位と判定した審査員が同数の場合は、審査員の合計点数が上位のチームを勝利とし、以下@プレゼンテーションシート点、Aファーストプレゼンテーション点、Bファイナルプレゼンテーション点、C審査員応答点、Dインタビュータイム点の順に合計点数が高かったチームを勝利と判定する。全て同点の場合は引き分けとし、決勝以外は抽選、決勝は同点チームを全て優勝とする。

K 採点項目と採点基準は以下の通りとし、審査員ごとの採点基準のばらつきを最小限にするよう事前に確認を行う。なお、各試合の審査結果は各チームに公開する。 採点は、目安として60%程度を「3」、15%程度を「4」、15%程度を「2」、10%程度を「5」とし、「1」は試合進行を大きく損なった場合のみとする。

 

[採点項目と配点・採点基準/一人あたり80点満点]

プレゼンテーションシート点              20点(アイデア5点・説明5点・見やすさ5点・工夫5点)

ファーストプレゼンテーション点  25点(構成5点・聞きやすさ5点・チームワーク5点・独自性5点・実効性5点)

インタビュータイム                           10点(質問内容5点×2回)

審査員応答点                                     10点(回答内容5点・答え方5点)

ファイナルプレゼンテーション点        15点(聞きやすさ5点・試合内容の包括具合5点・訴求力5点)


<採点基準:プレゼンテーションシート点>

5点 他の模範となる内容や構成であると認められる場合

4点 優秀な内容や構成であると認められる場合

3点 標準的な内容や構成であると認められる場合

2点 やや改善を要する内容や構成であると認められる場合

1点 大きな改善を要する内容や構成であると認められる場合


<採点基準:ファーストプレゼンテーション点・ファイナルプレゼンテーション点>

5点 小学生の水準を超え、一般的なプレゼンテーションとして通用すると認められる場合

4点 小学校高学年のプレゼンテーションとして優秀であると認められる場合

3点 小学校高学年のプレゼンテーションとして標準的な水準であると認められる場合

2点 小学校高学年のプレゼンテーションとしてやや改善を要する場合

1点 小学校高学年のプレゼンテーションとして大きな改善を要する場合


<採点基準:審査員応答点>

5点 審査員の想定を上回る当意即妙な回答をした場合

4点 わかりやすい回答をした場合

3点 標準的な回答であると認められる場合

2点 回答内容としてやや不足がある場合

1点 質問内容に全く対応しない回答をした場合


<採点基準:インタビュータイム点>

5点 試合展開を大きく左右するような質問をした場合

4点 聴衆が是非聞いてほしいと思っていたような質問をした場合

3点 標準的な質問をした場合

2点 聞き方や内容にやや改善を要する質問をした場合

1点 マナー違反に相当するような質問をした場合


L
 各賞と賞品は以下の通りとする。なお、両チーム優勝の場合は優勝杯の授与は行わず、両チームに後日賞状・レプリカ・ミニトロフィーを郵送する。

優勝:賞状・優勝杯(来年度返還の上レプリカを贈呈)・ミニトロフィー(選手全員に贈呈)
準優勝:賞状・ミニトロフィー(選手全員に贈呈)
ベストプレゼンテーションシート賞:賞状・トロフィー(チームに贈呈)

M ベストプレゼンテーションシート賞は、全チームの中で審査員のプレゼンテーションシート点合計点数が最も高かったチームに授与する。仮に同点となってしまった場合は、Aアイデア点、B工夫点、C説明点、D見やすさ点の順に点数が高かったチームを上位と判定する。全て同点の場合は同点チーム全てにベストプレゼンテーションシート賞を授与し、代表して予選上位チームを表彰して予選下位チームには後日賞状とトロフィーを郵送する。